きもの男子通信

「ロック」だけじゃない、ルミロックさんの2017浴衣ツアー

新宿伊勢丹で開催中のルミロックさんの浴衣の催し、「RumiRockゆかたピカレスクツアー」に行ってきました。

これまでの人気柄の他に新作も。

「ルミロックさんの浴衣って、ロックなんじゃないの?自分には難しいんじゃないの?」と思っていらっしゃる方もいると思いますが、ルミロックさんのもう一つのポイントは、「ロマンチック」、だと思う。
前に紹介した、「不思議の国のアリス」の柄とか。

新作にもありました、「ロマンチック」が!

今回のテーマは「親指姫」。


ヨーロッパの絵本のような柄が素敵です。
白と薄いブルーのストライプに白い顔料でペン画のように書かれているので、目立ち過ぎず、品がいい。


浴衣としてではなく、(襦袢を着て)着物としてきても、いいと思います。

そして、もう一つは、枡屋儀兵衛さんというメーカーの為に、デザインされたという浴衣。
(nonoというブランドです。http://www.kimono-factory.com)

大島紬の柄をモチーフにしていますが、拡大したり、他の模様との組み合わせたり、ほどよく様々なアレンジがされていて、とてもモダンな感じ。




こちらも着物としてきてもいいと思う。

私は、どちらかというと「浴衣は浴衣」って思う派なのですが、こちらは、なんというか、昭和で言うところのいわゆる「趣味の着物」(=フォーマルではなくて、ちょっと凝った外出着。大島紬はまさにそれだと思います。)としても着られる気がしました。

これまでは、「趣味の着物」というと紬、という感じだったですけど、これなら、もっと手軽な値段でそういう着物が楽しめるのでは、と思いました。

予定は以下の通り、

・5/31~6/6 銀座三越9階テラスコート(東京)
・6/14~20 伊勢丹新宿店7階(東京)
・6/30~7/3 名古屋エスプラナードギャラリー(愛知)

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竺仙さんの「男物きもの」

浴衣や江戸小紋で有名な竺仙さんのサイトに「男物きもの」というページができていました。
http://www.chikusen.co.jp/product/season/mens.php

読んでみると、一番最初に以下の文章が。
「昔から男物のきものはお召か紬の先染め(糸染)と決まっており後染(生地の上から柄を染めあげる)きものは芸人さんのお召しになるものと言われておりました。」

・・・って、竺仙さんは基本染物のお店なのでは。

そして、その後は、以下のように続いています、
「そこでこの度男性がお召しになっても派手さの無い渋味のある着物を染めあげてみました。」

サイトに紹介されている男物は江戸好みの渋いもので、竺仙さんとしては「満を持して男物を発表」ってことなんだと思うけど、売る立場の竺仙さんが、「後染めのきものは芸人さんのお召しになるもの言われておりました」とまでいうのを読むと、やっぱり「あー、やっぱり男で染の着物って難しいんだな」って思う人もいるのでは。

自分が作っているのに、男性に素直に染めの着物を勧められない、竺仙さんの不器用さというか正直さ!

江戸っ子は、大変です。

竺仙さんの染めの男もの、個人的には、紬の長着の上に羽織として着ると、いいのでは、と思います。 (素材は縮緬です。)

特に堅めの紬だと、お対にすると、ちょっと厚ぼったくなるので、羽織を染めの着物にするとちょうどいいのでは。羽織が柔らかくても下が堅いと、なんというか、あまりなよなよした感じにはならないと思います。

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能 友枝明世の会「三輪」神遊@国立能楽堂

能楽師、友枝明世(ともえだあきよ)さんがシテ(主役)をつとめるお能「三輪(みわ)」を観てきました。


明世さんは超人気、ということは前から聞いていたのですが、「きっとチケット取れないだろう」と思って、一度も行ったことがありませんでした。
ところが、今回公演の数週間前に事務所に電話してみると、チケットがほんの少し残っていたのでした。
良かった!

さて、お話は・・・

奈良の三輪山に住むお坊さんのところに、毎日仏様に供える木とお水を持ってくる女の人がいました。
ある日、その人がお坊さんに「夜寒いので衣をください」と頼みます。
お坊さんが、住まいを尋ねると、「三輪の山の麓の杉の木の立っているところです」といって消えてしまいます。
その後、村人がお坊さんに「三輪山の杉の神木にお坊さんの衣がかかっていた」と知らせにきます。
お坊さんが、そこに行ってみると杉の木の陰から三輪の神様(女神です)が現れ、三輪の神様の伝説を舞ったあと、今度は天照大御神の天岩戸のお話を舞います・・・

明世さんは、最初の謎の女性(前シテ)と後半の神様(後シテ)の役です。
前半は、お能にはよくありますが、なんというか、さみしげな感じ。
途中の登場する村人が登場するところは、狂言の人(人間国宝の山本東次郎さん)が演じているせいか、普通のお能よりもリアル(?)な感じがしました。
そして、いよいよ舞台に置かれた杉の木に見立てられた作り物(木の枠に布を掛けたもの)から神様が登場。
この神様は、女性のお面に烏帽子、白い単衣の狩衣に赤い大きな袴(大口)という姿・・・つまり男装なのです。
この姿が、清らかで美しい!
これまでの(色々不思議なことは起きていたが)現実の世界から、別の世界へ。

三輪の山の神様の伝説を舞っている時は「自然界の精霊」という感じです。
次に、天岩戸の舞いに移り、まずはアマノウズメとして神楽を踊ります。そして、橋懸かりを渡って、左端まで行くと左腕を挙げ袖を翻し(「翁の型」というのだそう。お能の「翁」の人形に良くあるポーズです)、さーっと舞台に戻ってきて、こんどは天照大御神になってさらに高次元の世界へ。

普通、舞台に神様が登場しても、なかなか本当に神様と思うのは難しい・・・というかほとんど無理だと思うけど、今回は「あ、神様がいる」と納得した。

それは、以前、御殿場の方に行ったとき、大きな富士山を見て、「日本が戦争に負けるはずがない」と思ったのと同じ感じ。それと同じように、「これは神様なんだ」と思った。理屈抜きってことです。

今まで、実は、「お能って、お能を習ってない人が見てもあまり面白くないんじゃないかな」と思ってた。
でも、今回の「三輪」はお能を全く知らない人が観ても「神様を見た」と思ったに違いない。

あと「神遊」(かみあそび)というのは、三輪の小書(こがき:各流に伝わる演出方法)の一つで、先ほどの装束や翁の型などは、それによるそうです。

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「舞の会・・・京阪の座敷舞」@国立劇場

前に、新派の「京舞」という京都祇園の井上流の先代家元、4世井上八千代さんを主人公にした、お芝居を見て以来、井上流に興味津々。

今回、井上流の井上八千代さんが出演なさるということで、行ってきました。

「座敷舞」というのは、京都、大阪で生まれ、酒宴などの座敷で行われる舞として、江戸時代の後半くらいから発展したものだそう。今回の国立劇場での公演も小劇場で、屏風を立て、燭台にろうそくを灯して(本当に火がついている)いました。
井上流は、この座敷舞の流儀の一つです。他には、吉村流、楳茂都流、山村流があるそうで、
今回の「京阪座敷舞」にはそれぞれから、出演がありました。

八千代さん、だんだん先代の愛子さんに似てきてる気がする。以前は、「全然似てない!」と思ったけど。
そして、舞は・・・おいど(お尻)が落ちてる!しかもずーと同じ高さで。 「おいど落としなはれ」って本当なんだーと思いました。
本当にきちんとした舞です。
あまりにも折り目正しくて、これが花街で舞われているって不思議な気がします。
芸妓さんが舞うと、また違うのかも知れませんが。

ロビーでは、井上八千代さんの本も販売していました。
岩波から出ているのですが、装丁が綺麗!

こちらは外箱。


中は、都をどりの衣装風。かわいい!



他の方では、山村若有子さんが、印象に残りました。
引き摺りの衣装で、絵のように綺麗。ゆっくりとした動きで、なんというか、「動くスチール」みたいな感じなのです。
女性美降臨、という感じでした。
これを見たら、憧れて習いたくなる女性もいるのでは。
一方、「こりゃ自分には無理だわ」、と思う人もいそう。

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きものの勉強になる「会」

先日、友人に誘われて、「大寄せのお茶会」に。
お茶会の券を買っていくつかの茶席を回る会ですね。
券があれば、だれでも参加できます。

「気楽な会です」・・・と言われたのですが、実際にはかなり立派なお席で、来ている人も7割くらいが着物。

会場で別の友人(女性)にも会ったのですが、その人も着物でした。

その着物はとてもいい色の江戸小紋で似合っていたけれど、おはしょりが、おはしょりが・・・気になる!
で、でも言えない!本人は気にしていないみたいだし。

スマホで記念撮影したのを送ってほしいと言われたので、メールで送りました。

その後、しばらくして他の機会に会ったとき、本人が「写真見たら、おはしょりが変だったー」というので、内心ほっ。
と同時に彼女は「きちんとした着付け」のイメージを掴んでいるんだなー、と思いました。

大寄せのお茶会に行くと、一日で何十人もの比較的「きちんとした着付け」「ちゃんとしたコーディネイト」の着物の女性を見ることになるので、何度か参加すると、「きちんとした着物」のイメージがだんだん分かってくると思う。

あと、国立劇場とかの「踊りの会」でも沢山着物の人に会いますね。(ほとんどが女性ですが。)
こちらは、なんというか「かっこいい」人が多い!

お茶の会は、(色無地の人もいますが)訪問着とか華やかな柄の着物の人の率も高く、「踊りの会」の方は「ほとんど色無地みたいな付け下げ」のようなあっさりした着物が多いのですが、雰囲気は、踊りの会のほうが絶対派手。襟も抜きが大きめで。こちらも「きちんとした着物」ですが、なんというか「方向が違う」感じです。いわゆる「粋」ということかな。

たまーに、お茶会に踊りの会的な人がいると目立つし、逆もまた真なり、だと思います。

そして、個人的には、いい意味でこの中間に位置するのが、いわゆる「梨園の妻」的な着物だと思っています。お茶会にも踊りの会にも行けそうな感じ。(もちろん、着物の種類にもよりますが雰囲気として)

割と正統派の着物の場合、
<お茶会・・・梨園の妻・・・踊りの会>
というチャートで考えると自分の目指す着物の方向性が掴みやすいかも。
(「KIMONO姫」のような場合はまた別ですが。)

そういえば、以前このブログで、「きものの髪型(女子編)」という記事で、
「きもの美人になる!ヘアスタイル」という本では、
奥様+芸妓=梨園
って書いてあって、なるほどーって思った。
http://mathew.blog39.fc2.com/blog-entry-230.html?all
と書いてました。

こういう感覚は、ちょっと前まで「素人」「玄人」の違いと言われていたものに近いと思いますが(フェミニズム的にいうと「女性を素人と玄人に二分し、分断させていた」ってことか)、今の時代は、社会的立場というより、「テイスト」として、ある程度自分で決めてもいいのでは。

と、いろいろ書きましたが、そのテイストの違い自体がよくわからない、という人もいるかも。

まずは、両方の「会」に行ってみて、自分はどういう感じにしたいのか、考えてみるのも面白いと思います。

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