きもの男子通信

意外に(失礼)洗練! チャイナ・マネーの使い方、そしてオペラ座での着物・・・映画「ミッション・インポッシブル 5 Rogue Nation」

「ミッション・インポッシブル 5 Rogue Nation」、観てきました。

映画が始まるといきなり中国語のクレジットが!

知らなかったのですが、実はこの映画には、中国の超大手電子取引会社(アマゾンより大きいらしい)の子会社アリババ・ピクチャーズが出資しているそう。

「ミッション・インポッシブル」は、60〜70年代のテレビドラマ、「スパイ大作戦」の続き、という形をとってます。

スパイ大作戦は、当時のアメリカとソ連の冷戦構造を背景とした話だったのですが、今回の「ミッション・インポッシブル 5」も「西側」の秩序を破壊しようとするテロリスト集団が敵、という設定です。

その映画が中国企業の出資で作られているわけです。
すごいね。

ちなみに、この映画では、テロリスト集団は、元英国の諜報部員が作ったってことになっています。でも、いまひとつ、何のために作ったのかわからなかった。

「西側」の敵は何か、がはっきりしないところが今の世界情勢を反映してる気がします。

ウイーン国立歌劇場のシーンがとってもよかった。
オペラが進行していく中、ロイヤルボックスのオーストリア大統領を暗殺しようとするテロリストと、それを防ごうとするの暗闘がエレガントに描かれています。(女スパイはスリットの入ったロングのイブニングドレスで狙撃。不自然、って感じがしますが、その後、なに食わぬ顔で観客に混じるシーンがあるので、なるほどー、と納得しちゃいます。)

そのオペラの演目が、中国を舞台にしたプッチーニのオペラ、「トウーランドット」です。狙撃者の持っているスコアの音符に印がつけてあって、その時に狙撃することになってます。(楽譜読めないと狙撃できないよね。)

こちらは、このシーンについての監督の解説。


このシーンは、海外のメディアでもホメられてた。
NPRでは、”this sequence would work beautifully as a short film. ”(このシーンは一つの短編映画としても成り立つだろう。)と書かれてました。

「ミッション・インポッシブル 5 Rogue Nation」のワールド・プレミアも、ウィーン国立歌劇場で開催されたとのこと、すごいね。しかもこのプレミアのために、歌劇場をIMAXシアターに一晩だけ「改造」したそう。



「中国」が登場するのは、それくらい。

「トランスフォーマー」では、中国企業とのタイアップで、アメリカシーンなのに、中国のブランドの牛乳飲んでたりしてたそうですが、この映画ではそんなこともなく、というか、かなりおしゃれな「中国推し」。

まあ、「トウーランドット」のシーンに、そもそもそういう意図自体がなかったのかもしれませんが。

中国では映画館がどんどん増えているそうなので、最近のメジャーな映画は、別に中国企業に言われなくても、中国の市場を意識するようになっているのでは。

ウイーン国立歌劇場は本当に綺麗なので、着物を着て行きたいという日本の人もいると思うけど、以前ネット(発言小町)でみた人がすごかった。

「着物は基本的にどの天気にも対応できるように古いシルック(化繊)、足袋、草履なども履き古したものを持って行って、一式最終観劇後にポイと捨てて着ます。」

そ、それなら、ちゃんとしたワンピースの方がいいと思うよ・・・

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インドネシアが熱い!@第24回東京国際レズビアン&ゲイ・フィルム・フェスティバル

第24回東京国際レズビアン&ゲイ・フィルム・フェスティバルに行ってきました。





見たのはインドネシアと韓国の映画。

インドネシアの映画「太陽を失って」は、レズビアン・カップル、スポーツジムで働く20代女の子、夫を無くした裕福な中年の女性の、それぞれのジャカルタの一夜を描いた作品。

豊かな家庭に育った30代の女性ギアは、ニューヨークで7年を過ごし(多分留学)、最近ジャカルタに帰ってきたばかり。先にジャカルタに戻っていたニューヨーク時代の恋人のナオミに電話をしてみるのですが、なぜかぎこちない。会って話してもぎくしゃくする。ジャカルタはバブルで、高層ビルが立ち並び、道は渋滞(多分、道路や公共の交通機関の整備が追いついていないから)。裕福な人々たちはスマホで自分たちのリッチな生活を自撮りしまくって、SNSに上げている。レストランでもスマホを手放さない。(ちなみにインドネシアは、「自撮り棒」ブームの発祥の地だそう。)ギアはそういう生活に馴染んでいる恋人に違和感をもつ。でも、車を降りて、屋台を探して、夜の下町を歩き回っているうちに、だんだんが昔のような親しさを取り戻して行く。

スポーツジムで働く女の子インデゥリは、出会い系で知り合った男性とデート。しかし待ち合わせのレストランに現れた男性は、写真とは似ても似つかない。ホテルに行く事を拒むと罵倒されて、レストランに取り残され、お金が払えず、仕方なく食い逃げするはめに。そのまま夜の街を歩いていると、さっきのレストランのウエイターの男の子に出会う。今日は自分の誕生日だという女の子に、男の子は、卵掛チャーハンを作ってあげる。

最近夫を無くした裕福でちょっと世間知らずな中年女性スーリヤは、夫の服のポケットからソフィアという女性の名前と電話番号を見つけ、だれなのか確かめようと、夜の街に出かける・・・。

で、このお互いに関係の無い人々が・・・っていうか最後まで関係ないんだけど、たどり着くのが「ロンスター」というラブホテル。それぞれが少し特別な一夜を過ごします。

3つの話が同時進行するので、説明しづらいんだけど、機会があったら是非みて欲しいです。

こちらにトレーラーが。



この映画のもう一人の主人公は「ジャカルタ」という街。高層ビルの中にモスクと教会があり、コーランが流れる。リッチな人々と働き詰めの人々。映像を見てるだけで、暑さと湿気を感じます。音楽もかっこいい!

ジャカルタに行ってみたい!でも、体力が要りそう。

あと、20代をニューヨークで過ごし、故郷に戻ってきたレズビアンの二人のエピソードって、ある意味、ニューヨーク(あるいはパリ、ロンドン、ベルリンなど)にやってきた世界中の若者に共通する話だなって、思いました。ニューヨークで、自由な毎日を過ごし、色々な人々に接して、自分なりの考え方を持つようになっても、一度故郷に帰ると、状況は何も変わっていないし、変えることも難しい。そんな挫折を感じてる若者、元若者は世界中にいると思う。

shoという方のブログにこの映画の監督へのインタビューがありました。すごく面白かった!
http://akitasho.blogspot.jp/2015/01/blog-post.html

この映画の監督Lucky Kuswandiさんの前の作品、Madame Xも面白そう。こちらはドラアグ・クイーンのスーパーヒーロ物らしい!



ちなみにこの日の着物は夏大島。帯は紙製です。





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ウィーンへ行く飛行機でみた映画

ウィーンに行く飛行機で、”Anchorman 2”という映画を観ました。

”2”なので、1というか、"Anchorman"という前作があるのですが、そちらは観てません。
(日本ではビデオで「俺たちニュースキャスター」というタイトルで出ているみたい。)

あんまり興味は無かったのですが、時間が沢山ったので、観たところ・・・すごく面白かった!

時代は70年代終わり。ロンとヴェロニカはアメリカのサンディエゴの地方局でニュースキャスターを勤める夫妻。

ヴェロニカは優秀なため、全国ネットのニュースのキャスターに抜擢されますが、ロンは失敗(しかも下品な感じの)が多すぎでクビに。それが原因で二人は離婚。その後ロンは、マリン・ランドのイルカ・ショーの司会をしていますが、それも話の内容が下品過ぎでクビに。

ところが、そんなロンの所に、新しく24時間ニュースを流すニューヨークの「GNN」という新しい局のディレクターからオファーがあります。「24時間ニュースなんて成功するわけない」、と思うロンですが、高給なので受ける事に。
そしてサンディエゴ時代の自分のニュース・チームの面々(どの人もかなり変)を探し出し、再結成することに。

ニューヨークにやってきたロンたち。GNNのメーン・キャストは、イケメンかつ意地悪で、早速ロンたちのチームと険悪に。ロンは、視聴率がどっちが上かの勝負を挑みます。が、イケメンは、ゴールデンタイムだし、ロンは深夜枠なので、誰もがロンが負けるに違いない・・・と思っています。

ロンのチームで作戦会議をしていますが、なかなか、いいアイデアが出てきません。「10年後、中国が世界経済を牛耳る」という予想も、ロンは「あり得ないだろ」、とポイ捨て。(←すごい皮肉が利いてるよね。)

そうこうしているうち、ロンは「視聴者が知らなければならないことじゃなくて、視聴者が聞きたいことを放送すればいいんだ」といい出します。それは、
・アメリカを褒める。
・スポーツはハイライト・シーンだけ。
・かわいい動物の映像。

放送開始から、「アメリカは神が作った偉大な国です。ナチ、ロシアをやっつけてきました」と話し出すロン。それを見た、非エリート、非インテリな感じの視聴者から「やっとテレビがまともなことを言うようになったぜ」と共感を得、視聴率ナンバーワンになります。さらにカーチェイスの実況中継なども取り入れ、人気はうなぎ上り。最初は、番組のひどさに怒っていた黒人女性のプロヂューサー、リンダも手の平を返したようにロンを評価します。というか二人はつきあうように。(しかし、リンダのエリート黒人家庭のディナーで、偏見丸出しでステレオタイプな黒人の真似をするロンはリンダの家族に総スカンに)

全米一のキャスターとして表彰されるロンは、ロックフェラーセンターのスケートリンクに、白いスーツに白い毛皮のストールという出で立ちで、スケートでフルートを吹きながら登場。華麗な回転を披露します。(???)
それに嫉妬したイケメンキャスターがマイクのコードをリンクに投げ入れ、それにひっかかったロンは転倒し、失明。

人里離れた灯台に一人で住むロン。そこにヴェロニカと息子が現れ、ロンをサポート。三人は愛に満ちた生活を取り戻します。しかし、ロンは、眼の治療法が見つかったという連絡を、ロンを失いたくないベロニカが隠していたことを知り激怒。家を出て行きます。

手術に成功して、キャスターとして復帰するロン。そこにヴェロニカが現れ、今日、息子のリサイタルがあり、ロンのために作った曲を演奏することを伝えます。しかし、そこに映画スターが浮気した恋人のペニスを切断して車で逃走、カーチェイスをしているという連絡が・・・。ロンは周りから、「復帰第一号にぴったりのビッグニュースだ」、とせき立てられます。仕方ないとあきらめるヴェロニカ。

テレビカメラの前に座ったロンは、「お久しぶりですみなさん。これまでニュースを沢山伝えてきたけど、ほとんどは本当のニュースじゃなかった。本当のニュースは、権力が何をしているかを伝えることです。」といってキャスター席を去り、息子のリサイタルへと向かいます。

映画はこのあともいろいろあるんですけど、私はとにかくこの意外な展開にびっくり。

てか、「視聴者が知らなければならないことじゃなくて、視聴者が聞きたいことを放送すればいいんだ」といって「アメリカを褒める」番組を作ったら、大人気に・・・ってもう日本の出版の状況みたいで、怖すぎる。

そして、その批判をお下劣コメディ映画でするって素敵すぎる!

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20世紀ファッション絵巻! 映画「ダイアナ・ヴリーランド 伝説のファッショニスタ」

20世紀の伝説的女性編集者ダイアナ・ヴリーランドの生涯を描いたドキュメンタリー映画「ダイアナ・ヴリーランド 伝説のファッショニスタ」、見てきました。想像以上に面白かったです。


もう亡くなって久しい人なので、記録っぽい、地味な映画なのかな、と思っていたのですが、グリーランドが自分の回想録を書いてもらうために、生前に受けたインタビューの録音や、その他の貴重なアーカイブ画像、この映画のために撮った同僚、友人、親族へのインタビューを効果的に使い、ダイアナの生涯を立体的に描いています。ドキュメンタリーですが、かなりのエンターテインメントになっています。



ダイアナは、ベル・エポックのパリに生まれ、“rolling 20's"(狂乱の20年代)”のニューヨークで青春を過ごし、ハーパース・バザー、そして60年代のヴォーグで大活躍!ヴォーグを解雇された後、70年代にはメトロポリタン美術館の衣装部門のキューレーターとして復活します。




というわけで、これ一本で、ヴリーランドの人生だけではなく、20世紀のファッションと文化(の一面)を流れるように見ることができます。

ダイアナはあまり家庭に興味がないみたいだったのに、三人の息子たちがかなり普通っぽく、「ちゃんとした」人たちに育っているようなのも意外(?)。

それと、この映画では、ダイアナは、フランス、ロシア贔屓、そして、かなりの日本贔屓として、描かれていて、ヴォーグの日本特集号が彼女の最高傑作みたいな扱いでした。 (モデルと力士(!)の愛の軌跡、みたいな写真のシリーズが使われていた。)




印象に残ったダイアナの日本についてのコメント。
「神は日本人に石油もダイヤも金(きん)も与えなかった。だけど神は日本人にスタイルを与えた」


この映画見ないと、ファッショニスタ失格(?)よ!

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SATC (最初の方)

最低の映画に贈られるというラージー賞のノミネート作品が発表に。

前にすごく頭に来たと書いた「SATC 2」がノミネートされていると聞いて、チェックしてみました。

「SATC 2」は7部門でノミネート。
ちなみに、「SATC 2」がノミネートされていない部門は、
・ワースト主演男優賞
・ワースト助主演男優賞
・金返せ3D映画賞
のみ。

で、本題は、SATCの最初の映画です。

この間、偶然観たんだけど(飛行機でやってた)、改めて観ると、なかなかいい映画でびっくり。

だって、ヴィヴィアン・ウエストウッドのウエディング・ドレスを着て、ニューヨークのパブリックライブラリー(←美しい建物!)での結婚式に花婿にすっぽかされるんだよ。
そして、ウエディングドレスをきた写真がヴォーグで特集されて、街中(っていうか世界中)で売られるんだよ。
satc-wedding.jpg
NYPUB-m.jpg


そして、新居の購入のために、自分のアパート売っちゃって、宿なしになるんだよ。
ハネムーンの費用(二人分)も自分で振り込んだんだよ。

そして、すっぽかしの原因は実はミランダの一言(かもしれないし)。
シャーロットさえ、高級リゾートでお腹壊して漏らしちゃうし。
サマンサも、見かけも性格もいい男を手に入れながら自分の道を選んじゃうし。

な、なんて辛口なの!
ここまで試練を与えてたのかー。
一見おしゃれなシチュエーションの中での彼女達のジタバタぶりが私達(って誰?)の共感を呼ぶ。(だってジタバタするんでもおしゃれなシチュエーションの方がいいじゃなーい?)

ミスタービッグにすっぽかされたキャリーを守る三人・・・特に「ノー!」と怒鳴って、ちょこちょこ歩きで車に乗るシャーロットは、かっこよかった。

「SATC 2」の方は、私には、仕事も自立も口先だけで、「女子供はこんなのやれば喜ぶんだろう」的な思考で作られたものみたいに思えた。

SATCって、「自分で」マノロ・ブラニクの靴を買う女子の話」だったはずなのに、SATC 2は、「男に買ってもらう話」になってた。なんつーか、同じ役者さんがやってるんだけど、もう違う人間って感じ。そしてもう思い出したくない異文化描写。

私は、だから、最初のSATCが好きな人は、2作目にがっかりして当たり前だと思うんだけど、その差が気にならない人もいるみたい。何でだろう。

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